図5 EN 361に準拠した背側の固定具は肩の位置に持って
きます。
5a は背側の固定具の位置が高すぎる場合であり、 背中用ベ
ルトと腰用ベルトの間のファスナーを取り外し、 ループを
下方に下げます (5b) 。
5c は EN 361に準拠した背側の固定具の位置が低すぎる
場合であり、 背中用ベルトと腰用ベルトの間のファスナー
を取り外し、 ループを上方に上げます (5d) 。
図6 調整後、 ベルトを使用する前に5分間以上、 使用環境を
想定した吊り下げ試験を行います。 固定ベルトが安定してい
なければなりません。 サイズ選択および調整が適切な場合、
呼吸が行い易くまた痛みがないことを試験で確認できなけ
ればなりません。 ハーネスを装着する際は、 接続金具が脇の
下や生殖器のあたりに位置しないようにしてください。 ぶら
下げたまま静止させた状態で、 過度な圧力が生殖器、 腰、 肩
の部分にかかったり、 過度に背部がゆがんだり伸展したりし
ないようにします。 女性の場合、 できる限り胸部のリンパ管
を圧迫しないようにします。
図7 EN 12841-Bに準拠した胸用ロープクランプの取り付け
7a EN 362に準拠したはめ合わせコネクターを腹部のDリン
グの後ろに通します。
7b 固定ベルトを胸用ロープクランプ上部の小穴に通しま
す。
7c 胸用ロープクランプを接続部品に通し、 接続部品を固定
します。
7d 取り付けた胸用ロープクランプのベルトを締めます。 胸
用ロープクランプと接続部品およびベルトが互換性があ
ること、 システム全体が適切に機能していることを確認す
る責任が使用者にあります。 初めて使用する前に、 安全
な場所で互換性および機能を点検してください。
図8 座部取り付け用ループ (F) は座部に対する使用のみが
許容されます。 固定具の選択にかかる責任は使用者にあり
ます。
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図9 カラビナ
9a 最初の保持ストラップの後ろ、 臀部用ベルトに付けるカラ
ビナ。 このカラビナの取り付け部に許容される負荷 : カラ
ビナの最大許容負荷あるいは25 kgまで
9b /c 脚用ループに取り付けるロープガイド用カラビナ (横
向きあるいは縦向き) このカラビナの取り付け部に許容
される負荷 : 0kg
図10 Y型接続部品を衝撃吸収装置とともに使用すると、 接
続部の分岐の一方およびもう一方を単一のベルトの保持部
品に取り付けた際に衝撃吸収装置がショートするおそれが
あります。 そのため、 ハーネス2つめの分岐に分離用ループ
(10d) を取り付けて使用することが推奨されます。 この分離
用ループは、 ベルトの複数の位置に取り付けることができま
す (10a/b/c) 。
図11 ツールバッグは、 保持ループ (D) あるいはツールバッ
グ保持用ストラップ (E) に装着できます。
使用中、 すべての調整器具を定期的に点検するようにしてく
ださい。
固定点
過負荷および落下の際の大きな揺れを回避するため、 常に
確保する作業員のできるだけ真上に吊り下げ箇所を位置さ
せるようにします。 確保する作業員と固定点をつなぐ固定具
は、 可能な限り常にピンと張った状態にします。 ロープが緩
まないようにしてください ! 固定点は必ず、 接続部品を固定
する際に強度が低下せず、 また使用の際に損傷しないもの
を使用します。 鋭利なもの、 突起部、 圧迫により強度が著しく
低下するおそれがあるため、 必要に応じて適切な素材でカ
バーします。 固定点および固定具については、 最大の負荷を
想定しておかなければなりません。 衝撃吸収装置 (EN 355に
準拠) を使用する場合でも、 吊り下げ箇所は最低12 kNにあ
たる抗力になります (EN 795を参照) 。
08.12.2016 09:01:58